害虫の代名詞ともいえるゴキブリ。それだけに、ドラッグストアやホームセンターなどに行けば、たくさんのゴキブリ駆除グッズが見つかります。それらもゴキブリには有効ですが、古くからゴキブリ駆除に利用されてきた毒餌があります。それが、ホウ酸団子です。ホウ酸団子とは、ゴキブリの好物とホウ酸を混ぜて作った団子で、海外でも「Japanese Housan-Dango」として知られています。
それでは、ホウ酸団子を食べると何が起きるのでしょうか。ゴキブリがホウ酸団子を食べると、表皮と口を通して脱水症状を起こします。そして最終的には乾燥死してしまいます。メリットとして、効き目が出るまでの数日の間に、ホウ酸団子を食べたゴキブリは「この家は危険だ!」というサインを他のゴキブリに発信します。それが広まる事で、ゴキブリが遠くに逃げてしまうのです。また、殺虫剤を使用しているわけではないのでゴキブリが耐性を身につけるということもありません。ホウ酸団子の濃度を上げておけば、その団子を食べたゴキブリの死骸や糞にもホウ酸の効果が表れます。
ホウ酸団子は簡単に作る事ができます。ホウ酸の他に誘引物質となるたまねぎや焼肉のたれ、つなぎとなる小麦粉などを混ぜて乾燥させれば、ホウ酸団子の完成です。ただし、ご家庭に小さいお子様やペットがいる場合は、誤って食べてしまわないようにご注意ください。ホウ酸は比較的安全な物質とされてきましたが、摂取した生き物の体が小さいほど重症化しやすいのです。