ゴキブリを根絶やしにするためには、巣の駆除が欠かせません。まずは、ゴキブリの巣とはどんなものか、どんなところにつくられやすいのかを確認しておきましょう。
ゴキブリの巣がつくられやすいところはある程度決まっているので、ポイントを絞って探せば無駄な労力を使わずに済むからです。
この記事では、ゴキブリの巣の特徴や巣のつくられやすいところに加えて、駆除方法や予防方法も詳しく解説していますので、駆除や予防に役立ててください。
目次
ゴキブリの巣とはゴキブリの集まるところ
ゴキブリは、ハチの巣やツバメの巣のような、目に見える巣をつくるわけではありません。ゴキブリ退治専用の商品などには「ゴキブリの巣に効く!」などというフレーズが使われることがあるので、さぞかし気味の悪い巣なのだろうと想像する人もいることでしょう。
しかし実際のゴキブリの巣とは、ゴキブリがたくさん集まって暮らしているところを指します。そこには、ゴキブリの卵やフンもたくさん存在しています。目に見える形での巣ではありませんが、ゴキブリ退治をするときには「巣」と表現することが多いのです。
ゴキブリの巣はこの7カ所をチェックしよう!
ゴキブリの巣があるところは、ゴキブリにとって快適な場所です。ゴキブリのフンは特有のフェロモンを発していて、ほかのゴキブリを寄せ付けます。そのため、快適な場所にはどんどんゴキブリが集まってきて「巣」ができあがるのです。
では、ゴキブリにとって快適な場所とはどのようなところなのでしょうか。ここでは、チェックすべき7カ所を紹介しますので、ゴキブリの巣探しに役立ててください。
1:冷蔵庫などキッチン家電の下
ゴキブリは、暖かいところ・暗いところ・狭いところに出没します。25℃くらいの温暖な環境を好み、寒さは比較的苦手です。また、暗くて狭いところは人目につきにくく、巣となることが多いです。
電子レンジや冷蔵庫などキッチン家電の下は、熱が出るので暖かい上に暗くて狭いので快適に過ごすことができるのです。常に熱を発しているキッチン家電の下や裏側は、念入りにチェックしてみましょう。
2:食料品・調味料の収納棚
食料品が置いてある棚や調味料入れなどは、ゴキブリがエサを求めて寄ってきます。ゴキブリがそこでフンをすれば、フェロモンに誘われてほかのゴキブリも集まってきます。「調味料のカスだと思っていたら、ゴキブリのフンだった……」というケースもありますので気をつけましょう。
3:生ごみ・ゴミ箱まわり
ゴミ箱は、ゴキブリが最も大好きな場所でしょう。生ごみはさまざまな臭いを発しているので、その臭いに引き寄せられてゴキブリが集まってきます。ゴミ箱を置いている横や後ろ、ゴミ箱の裏側などのすき間にゴキブリが入り込んでいることがあります。
4:シンクや洗面などの水回り
ゴキブリも生物ですので、水を必要としています。水のあるところを求めて集まってくることも多いです。シンク下の配管のちょっとしたすき間をチェックしましょう。水回りの下の棚など、湿気があって暗くて狭いところは、ゴキブリの好きな環境です。
5:エアコン排水ホースまわり
エアコン回りも、ゴキブリが生息しやすい場所です。エアコンの排水ホースは外部とつながっているため、外にいるゴキブリの侵入口となることがあります。また、エアコンの室外機下や裏側は熱を発しているので暖かく、ゴキブリの巣ができやすい場所です。
6:家具の引き出しや裏
家具もゴキブリの巣となることがあります。洋服ダンスの中は、ウールやコットンなどの布があって暖かいので、ちょっとしたすき間から引き出しに入り込んで住み着いていることがあります。
また、ゴキブリは本棚も要注意です。本が集まっていると保温性があり、ゴキブリは紙やインクの臭いを好むからです。本が奥まで入り切っていないと、奥のすき間にゴキブリが入り込むことがあります。チェックするときは、本の奥側までしっかり確認してみましょう。
7:観葉植物まわり
室内に観葉植物を置いている場合は、鉢の水受け周りや裏側、土の中などにゴキブリが入り込んでいないかをチェックしてください。観葉植物の肥料などがゴキブリのエサとなることもあります。また、水を求めて集まってくる場合もありますので要注意です。【すぐできる】自力でのゴキブリの巣の駆除方法
ゴキブリがたくさん生息していそうな場所を見つけたら、できるだけ早く駆除をしなければいけません。しかし、「ゴキブリは逃げ足が速くて1匹退治するだけでも一苦労!どうやって駆除したらいいの?」という方は多いことでしょう。
ここでは、自力でできるゴキブリの駆除方法を2つ紹介します。どちらもゴキブリと直接対決するわけではないので、気軽にできます。また、道具さえあればすぐにできる方法ですので、チャレンジしてみてください。
方法1:毒エサ(ベイト剤)を置く
ゴキブリを退治するための毒エサ(ベイト剤)を、ゴキブリの出没する場所に置くだけの駆除方法です。毒エサとは、ホウ酸団子などでできているもので、市販されている商品も多いです。ベイト剤を食べたゴキブリは約2~3日で死にます。
なるべく早く駆除したいという場合には、毒性が強く即効性のあるタイプを選ぶとよいでしょう。そういったタイプは、やや高額になることもありますので、値段と効果のバランスを考えて選ぶとよいでしょう。
また、小さなお子さんやペットがいる場合には、誤って口にしないように、置き場所を工夫する必要があります。
方法2:殺虫剤(くん煙タイプ)を使用する
ゴキブリが大量発生している場合には、燻煙タイプの殺虫剤で駆除しましょう。燻煙タイプの殺虫剤も、市販の商品がたくさんあります。燻煙タイプは、部屋の隅々まで一気に薬剤を行き渡らせることができるので、ゴキブリ以外のノミやダニなどの害虫も一気に駆除することができるというメリットがあります。
燻煙タイプの殺虫剤は、引越しのときや季節の変わり目に使用するのがおすすめです。アパートやマンションなどの集合住宅では、においや煙のない「ノンスモークタイプ」の殺虫剤を選ぶとよいでしょう。
【駆除後が大事】ゴキブリの侵入を予防しておこう!
ゴキブリの駆除後は、巣のあった場所をきれいに掃除しておきましょう。その後再びゴキブリが出没しないようにするためには、侵入を防ぐ必要があります。ゴキブリの侵入を防ぐ方法は次の3つですので実践してみてください。
【予防1】水回りや排水管のチェック
水回りのシンクやシンク下の配管は、ゴキブリの侵入経路になりやすい場所です。排水管を通すためにあけてある穴などがある場合は、侵入される恐れがあります。経年劣化によってすき間ができたり外れたりしているところがあれば補修して穴を塞いでおきましょう。
【予防2】換気扇や通風孔は常にONにしておこう
換気扇や通風孔も、ゴキブリが侵入しやすい場所です。換気扇や通風孔は、使用時にゴキブリが侵入することはできません。そのため、常に換気扇をONにしておくのもひとつの方法です。
また、換気扇をONにしておくことができない場合は、防虫ネットなどを設置しておくとよいでしょう。経年劣化で通風孔などにすき間ができている場合は、パテで穴を補修しておくとよいです。
【予防3】ベランダや玄関まわりを清掃しておく
玄関やベランダまわりに室外機やダンボール、ゴミ箱などが置いてあれば、ゴキブリにとって快適な住処となります。また、ゴキブリは人間と同じように玄関やベランダから家に出入りします。ベランダや玄関まわりがゴキブリの巣とならないように清掃しておきましょう。
プロの手を借りるという最終手段もある……
ゴキブリの駆除は、想定外に困難な作業です。ゴキブリは生命力が強く、ちょっとしたすき間からでも入り込んで住宅内に住み着いて繁殖するからです。自力での駆除や対策に限界を感じたときには、プロの手を借りるというのもひとつの選択肢でしょう。
まとめ
ゴキブリの巣は、ハチの巣やクモの巣のように目に見える形のものではありません。ゴキブリがたくさん集まって住み着いているところを「巣」と呼ぶことが多いです。ゴキブリの巣は、暖かく・暗く・狭いところにあることが多いので家の中をチェックしてみましょう。
また、ゴキブリが発生したときには「ベイト剤を置く」「殺虫剤をまく」といった方法で駆除しましょう。いずれの道具も、ホームセンターやドラッグストアなどの小売店で購入することができます。
また、ゴキブリの駆除をした後は、徹底的に侵入経路を塞ぐことが重要です。ゴキブリは、快適な場所がある限り何度でも侵入し、住み着いて繁殖を繰り返すからです。もしも、自力での対処が難しいと思ったら、プロの手を借りてみてはいかがでしょうか。