ゴキブリに限らず、多くの害虫は様々な殺虫剤を使用して駆除されてきました。しかし、その薬剤が効かないゴキブリが出てきたらどうでしょうか。ゴキブリも小さな昆虫ですので、耐性を持っているといっても叩き潰してしまえば駆除する事は可能です。しかしそのためにはゴキブリに接近する必要がありますし、駆除後の後片付けの手間もあります。可能なら殺虫剤で駆除したいところですが、どうしてこのような耐性ゴキブリが誕生したのでしょうか。
日本では、多くの殺虫剤にピレスロイドという薬品が使われています。これはゴキブリ以外への虫にも効果的ですが、使用頻度が高い薬品だけに、耐性を持つ個体が誕生しやすいのです。ゴキブリの中には、元から耐性を持つ個体もいくらか存在します。それらが生き残って交配を進めていきますと、耐性を遺伝したゴキブリが次々に生まれることになります。それを繰り返す事で、強い耐性を持ったゴキブリが生き残るようになるのです。ゴキブリは繁殖力が高いため、そのスピードが速いのです。
このようなゴキブリには、ホウ酸団子が非常に有効です。ホウ酸を大量に摂取すれば水分を奪われてしまい、どの生物に対しても毒となります。そのため耐性を作る事もできず、耐性ゴキブリに対しても確実な効果をもたらします。ただし、このような毒餌はゴキブリが食いつくように工夫しなければならないという難しさがあります。つまり、ただ設置しているだけでは効果的とは言えないのです。また、ご家庭によっては小さなお子様やペットが口にしてしまうという危険もあります。耐性ゴキブリの対策に関しても、ゴキブリ駆除業者に相談をされたほうが良いでしょう。