住宅内に出現する害虫の中でも、特に嫌われているゴキブリですが、その生態はどんなものなのでしょうか。ゴキブリは人類が産まれるはるか以前より地球上に存在していたと言われています。性格にはゴキブリの先祖にあたる昆虫ですが、人類の誕生が2500万年前なのに対し、ゴキブリは約3億年前から存在しています。3億年前からほとんど姿が変わっていないことから「生きた化石」とも呼ばれています。そして、大昔から生き延びてきたことからわかるように、脅威の生命力を持っています。ゴキブリの種類にもより変わりますが、なにも食べなくても水さえあれば45~90日もの間生きることが出来るようです。また、水も食べ物もなくても2週間~40日生き延びたというデータもあります。この生命力の理由は、ゴキブリを潰した際に出てくる、脂肪体と呼ばれる白い液体です。新陳代謝のほとんどをこの脂肪体でまかない、窒素や栄養分を蓄えておくことが出来るため、食べ物がなくても生き延びることが出来るのです。ゴキブリは湿気のある場所や水を好むためキッチンや風呂場など水まわりに潜むことが多く、また暗く狭い場所も好むため、冷蔵庫や食器棚などの裏に隠れていることが多いのです。ゴキブリが嫌われる理由の1つとして人間と病原菌の橋渡しと言われることからもわかるように、大腸菌や細菌などを保有する非常に不衛生な害虫だということです。また、ゴキブリを退治したからといって安心してはいけません。ゴキブリの死骸や糞からは集合フェロモンが発せられ、他のゴキブリを呼び寄せます。特にゴキブリの糞から発せられているフェロモンは1年以上も効果があるそうです。死骸から糞まで何もかもきっちり処理しなければ新しいゴキブリがやってくるという非常に迷惑な害虫なのです。1匹でも見つけたら、ゴキブリ駆除の業者に依頼し、徹底的に駆除してもらいましょう。