ゴキブリを家の中で見つけたことがある方は多いかと思いますが、そもそもゴキブリはどうやって家に侵入するのでしょうか。じつは、ゴキブリが侵入してくる場所が、家の中にはたくさんあります。
そのため、ゴキブリの侵入経路を断つ対策をしていないと、ゴキブリが家の中に入ってきてしまうおそれがあるのです。そこで今回は、ゴキブリのどこから侵入してくるのか、侵入経路を断つにはどうしたらよいのかといった内容についてご説明いたします。もう家の中でゴキブリを見ないためにも、この記事を読んで正しい対策をしましょう。
目次
家にやってくるゴキブリ
ゴキブリが家にやってこないようにするためには、まず種類や特徴といったことを知る必要があります。家にやってくるゴキブリはおもに2種類になるので、それぞれの特徴を確認していきましょう。
家に侵入してくるのはこの2種類!
家に侵入してくるおもなゴキブリは、「チャバネゴキブリ」と「クロゴキブリ」の2種類になります。
まずはチャバネゴキブリについてですが、明るい茶褐色をしていて、体長は10~15mmで比較的小さいです。あまり足も速くなく、飛ぶことができません。チャバネゴキブリは暖かくて暗い場所を好み、そういった場所なら一年を通して生息することが可能です。また、1匹のメスから、120~400匹もの幼虫が生まれます。
次にクロゴキブリですが、見た目は暗い茶褐色をしており、体長は25~40mmほどとチャバネゴキブリよりも大型のゴキブリです。足が速くて、飛ぶこともできます。また、クロゴキブリは警戒心が強く、危険を察知するとカサカサと逃げますので、退治するのがチャバネゴキブリに比べて難しくなるようです。次に、ゴキブリがどこからやってくるのかを、確認していきましょう。
ゴキブリはどこから?意外な侵入経路
ゴキブリが家にやってこないようにするためには、侵入経路となる場所も知っておく必要があります。ゴキブリの種類によって、侵入経路に若干の違いはありますが、とくに気を付けるべきポイントをご紹介します。
排水口やシンク下の収納部からが一番多い
暗くて狭い湿気の多い場所を好むゴキブリにとって、排水口やシンク下というのは最高の場所です。さらに、水回りは劣化しやすく、すきまが多くなっています。そのため、排水口やシンク下の収納部からの侵入が、一番多くなってしまうのです。
玄関から堂々と!
ゴキブリは小さいすきまから侵入するものだと考えてしまいがちですが、玄関からも堂々と侵入してきます。開けっ放しにしているときや出入りするとき、荷物に紛れてなど、さまざまなタイミングで侵入してくるのです。
ベランダからもゴキブリは侵入する
洗濯物を干すときなど人が出入りすることのあるベランダも、ゴキブリの侵入経路となります。また、ゴキブリはベランダを住みかにしていることもあるため、侵入されないよう注意が必要です。
エアコンも意外な侵入経路
エアコンは外気の空気を利用するために、外とつながっています。そのため、エアコンもゴキブリの侵入経路となるのです。室外機や排水ホースなどには、とくに注意が必要でしょう。
ゴキブリは網戸を閉めていても入ってくる
ゴキブリは1cmほどのすきまからでも侵入することができるため、網戸を閉めていたとしても入ってくることがあります。ゴキブリが入ってこないようにするためには、わずかなすきまも見逃すことができないのです。
ゴキブリは換気扇・通風口を通ってやってくる
換気扇や通風口も外とつながっているので、そのすきまからゴキブリが入ってくる場合があります。換気扇が動いているときに侵入してくることはないようですが、止めているときには注意が必要です。
ゴキブリの侵入経路に対策する
ゴキブリの侵入経路を理解したら、まずはゴキブリの侵入口を塞いで新たにゴキブリが入ってくるのを防ぎましょう。この章では、ゴキブリの侵入口を塞ぐ方法を伝授します。
玄関や窓にはアロマスプレーがおすすめ
ゴキブリはアロマやハーブの香りを嫌います。そのため、玄関や窓にアロマスプレーをしておけば効果的です。とくに効果的なアロマは、レモンやペパーミント、ラベンダーなどです。
ゴキブリが嫌う種類のアロマオイルを購入したら、水で薄めて玄関や窓にスプレーしておきましょう。すると、ゴキブリを寄せ付けにくい家にすることができます。ただ、合成香料が多く含まれているアロマオイルは、効果が薄いのでおすすめできません。アロマオイルを選ぶ際は、100%天然由来の物を選ぶとよいでしょう。
窓のすきまはテープで密閉
窓や網戸にできるすきまには、すきまテープを貼ることで侵入対策をすることができます。さまざまな種類の物が市販されていますので、誰でも簡単に対策することができるでしょう。
排水口には排水トラップを設置
ゴキブリは配管を通って侵入してくることもあるため、排水口に排水トラップを設置しておきましょう。排水トラップはゴキブリの侵入だけでなく、排水の臭いがあがってくるのを防ぐ効果もあります。
シンク下やエアコンのすきまはすべて塞ぐ
シンクのような水回りやエアコンのあるすきまは、パテなどを使ってしっかりと埋めておくと侵入対策になります。また、エアコンに付いている排水ホースには、市販されている専用のキャップを付けておくのがおすすめです。
換気扇や通風口にはフィルター
換気扇をつけっぱなしにしておくことで、ゴキブリの侵入を防ぐことができます。より徹底的に侵入を防止するには、換気扇や通風口にフィルターを付けるのがおすすめです。初心者でも簡単に取り付けることができますので、ぜひ試してみてくださいね。
家に入るときは服や靴をチェック
ゴキブリは服や靴、荷物などについて侵入してくる場合もあります。また、ゴキブリの卵が付着していることもあります。そのため、家の中に入る前には全身をチェックしておくと、より万全の対策になるでしょう。
今いるゴキブリはこれを使って退治!
ゴキブリの侵入経路を塞いだ後は、家の中にいるゴキブリを駆除しましょう。ここから、具体的な駆除方法をご紹介します。
洗剤
ゴキブリは全身になる穴で呼吸をしており、その穴を守るために油で覆われています。そのため、ゴキブリに洗剤をかけると全身の油が分解され、穴を塞ぐことができるため、呼吸できなくなり退治できるのです。ただ、家の中で洗剤をまくと床が汚れるので、あまりおすすめできる方法ではありません。
毒エサ
即効性には欠けますが、隠れているゴキブリまで駆除するのなら、毒エサが効果的です。毒の入ったエサを設置しておき、それを食べたゴキブリを退治することができます。ゴキブリ駆除業者も利用する方法になるので、しっかりと駆除したい方にはおすすめです。
殺虫剤
殺虫剤は、さまざまなタイプがありますが、スプレータイプならピレロイド系成分の「イミプロトリン」が入っている殺虫剤がおすすめです。こちらは即効性や確実性があるため、ゴキブリが現れたら瞬間的に退治することができます。
また、ペットを飼っている方などは殺虫剤の安全性を心配される方もいらっしゃるかもしれません。その方は、泡でゴキブリを退治する「泡スプレー」や、凍らせてゴキブリを退治する「冷却剤スプレー」を使用してみるほうがいいかもしれません。
また、部屋に潜むゴキブリを一気に駆除したい場合には、燻煙型の殺虫剤もおすすめです。素早いゴキブリも、逃がすことなく駆除できるのは助かりますよね。ただ、燻煙型を使うには火災報知器に反応してしまうなど、準備や片付けの手間がかかるといったデメリットもありますので頭に入れておきましょう。
粘着性のトラップ
ゴキブリ退治には、粘着性のトラップを使う方法も有効です。ゴキブリが好むニオイでゴキブリをおびき寄せ、粘着性のトラップでゴキブリを捕まえるという方法です。毒エサタイプと同様、置くだけで効果を発揮しますので、手軽にゴキブリ退治ができます。ただ、粘着性のトラップは効果がずっと続くわけではないので、定期的に交換するようにしましょう。
ゴキブリが二度とこない家づくり
家にいるゴキブリを退治したら、もう二度とゴキブリがこないような環境をつくりましょう。ここでは、4つの方法についてご紹介していきます。
生ゴミや食べ残しの放置は厳禁
ゴキブリはエサがある場所に出没するため、生ゴミや食べ残しを放置している家は危険です。とくに玉ねぎやじゃがいも、油、砂糖が大好物なので、注意が必要です。
玉ねぎやじゃがいもを常温保存する場合は、新聞紙などで包んでおくことをおすすめします。また、油や砂糖などはしっかりと密閉し、生ゴミは蓋つきのゴミ箱に捨てるようしましょう。
部屋に植物を置かない
植物の土の中は温度が保たれていることから、ゴキブリが好む環境になります。そのため、部屋には植物を置かないのがベストです。しかし、どうしても植物を育てたい方は、ゴキブリが嫌うハーブの植物を育てるといいかもしれません。
ダンボールはすぐに処分
ゴキブリは雑食でなんでも食べてしまうため、ダンボールでさえエサとなります。また、ダンボールには保温効果があり、たくさんのすきまがあるため、ゴキブリにとっては最高の住みかとなってしまうのです。そのため、ダンボールをなるべくすぐに処分することが、ゴキブリ対策になります。
5センチのすきまを空けよう
ゴキブリは狭い場所を好んで住み付きますが、5cm以上のすきまには住めないようなのです。そのため、壁と家具のすきまを5cm以上空けることで、有効なゴキブリ対策になるとされています。
どうしてもゴキブリが出てくるときは……
ここまで、ゴキブリ対策のしかたについてご説明してきましたが、何度駆除してもゴキブリが現れてしまう場合もあるかもしれません。そこで、ここからは何度もゴキブリが出てくる理由や対処法を見ていきましょう。
何度駆除してもゴキブリが現れる理由
ゴキブリを駆除したにも関わらず、何度も現れるのには、いくつかの理由が考えられます。巣にいるゴキブリを完全に駆除できていなかったり、外から新たに侵入されていたり、卵が残っていたりといったことが考えられるでしょう。何度もゴキブリが現れるようなら、これらをもう一度確認してみてはいかがでしょうか。
ゴキブリを徹底駆除できる方法は?
知識や経験のない方がゴキブリを、完全に駆除するのは簡単なことではありません。ゴキブリを徹底的に駆除するためには、巣や侵入口となるすきまを、すべて見つけなければならないのです。また、成虫のゴキブリだけでなく、幼虫や卵も駆除する必要があります。
そのため、ゴキブリを徹底的に駆除するのなら、ゴキブリ駆除のプロである業者に依頼するのが、もっとも確実な方法となるでしょう。しかも、業者なら駆除だけでなくゴキブリの死骸などの処理や侵入対策まで、お願いすることができるのです。何度ゴキブリを駆除しても現れるようであれば、業者に依頼することも検討されてみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回はゴキブリの侵入経路を見極め、侵入経路を塞ぐことでゴキブリ対策をする方法をご紹介してきました。家の中にはゴキブリが侵入可能な場所が多くありますので、ひとつひとつ対策をしていくことが大切です。
また、ゴキブリの侵入経路を断った後は、家の中にいるゴキブリを駆除することが重要です。ゴキブリは繁殖力が高いため放置しておくとどんどん増えてしまいますから、早急に対処するようにしましょう。ゴキブリ駆除の後は、ゴキブリが嫌う環境づくりをしてゴキブリが寄ってこないような家をつくりましょう。
自分での対処が難しい場合は、業者に依頼する方法もありますので、ゴキブリ駆除にお困りの方はぜひ検討してみてください。