ゴキブリは誰もが嫌う害虫です。1匹でも見つけたら、すぐにでも残りのゴキブリも駆除してしまいたいと思うでしょう。ゴキブリの駆除にはホウ酸団子が効果的といわれていますが、実際にはどうのでしょうか。そもそもホウ酸の効果を説明すると、ホウ酸を摂取することで、細胞内のホウ酸濃度が高くなり、エネルギー代謝ができなくなることで死に至ると言うものになります。つまり、細胞レベルでエネルギーが作れなくなり、生命活動を停止させるということですが、しかし、人間を始めとした哺乳類にはほとんど効果がありません。なぜなら、哺乳類は腎機能によってホウ酸を尿と一緒に体外に排出する機能が備わっているのです。そのため、哺乳類にとっては少量の摂取であれば毒性は微弱なのです。かといって、全く効果がないというわけではありません。実際に過剰に摂取した人が死亡したというケースもあり、子供やペットが居る家庭では取扱に注意が必要です。哺乳類にとってホウ酸は危険が少ないということがわかりましたが、ゴキブリはどうなのでしょう、実は、ゴキブリにとってホウ酸は毒となります。ゴキブリには哺乳類と違ってホウ酸を体外に排出する機能は備わっていないため、摂取したホウ酸は蓄積されます。そして、ホウ酸を摂取したゴキブリは半日~3日程度で死に至ります。また、ホウ酸の含有量によっては、死亡したゴキブリの死骸やフンを食べたゴキブリにも効果を及ぼすことができます。しかし、ホウ酸の含有量を増やすことは、前述の通り子供やペットが居る家庭では注意が必要です。また、卵に対しては効果が期待できないため、逃げるゴキブリのお尻に卵を見つけた場合は、ゴキブリ駆除の業者に依頼するのが手っ取り早いでしょう。