植木鉢に水をやろうとしたとき、突然ゴキブリが登場して驚いた経験はありませんか。どこで遭遇しても決して気分の良いものではないゴキブリですが、食べ物のある部屋のなかや排水口など汚い場所ではないところで発見するとショックを受けてしまいます。ましてや植木鉢は植物を育てる場所ですから、なおさら嫌なものです。
このコラムでは、植木鉢にゴキブリが寄ってくる原因や、植木鉢にゴキブリを見つけたらすぐにでも行うべき撃退方法や予防策をご紹介していきます。暖かくなってきてゴキブリの活動が活発になる季節、ぜひご参考にしてみてください。
なぜゴキブリが植木鉢にいるの!?
お庭やベランダでガーデニングをする方々にとって、ゴキブリは悩ましい存在です。いったい、どうしてゴキブリが植木鉢に潜んでいるのでしょうか?
ゴキブリにとって植木鉢は巣として理想的
実は、植木鉢はゴキブリが生息するのに高環境なのです。その理由のひとつは湿気にあります。ゴキブリは乾燥が苦手なため、湿気の多い植木鉢は住み家として最適というわけです。毎日水をあげる植木鉢は、湿気だけでなくゴキブリが飲む水も豊富にあります。
また、ゴキブリが隠れられる場所という点もあげられます。湿気のある土のなかや植木鉢の裏側は、ゴキブリにとって格好の隠れ家なのです。これだけの好条件なら、植木鉢にゴキブリが住み着いてしまうことにも納得です。
土に産みつけた卵がかえり、成長している
植木鉢の水受け皿でゴキブリの赤ちゃんや子供を発見することがありませんか。それは、観葉植物や土にゴキブリが卵を産みに来ているからなのです。あまり土をいじることがない植木鉢はゴキブリにとって安全で、卵を産む場所としても好条件といえます。
植物を楽しむための植木鉢は、意外にもゴキブリにとって最高の住み家となっている可能性が高いのです。大切に育てた植物をゴキブリから守るためには、いったいどうしたらよいのでしょうか。
植木鉢・プランターからゴキブリを追放するには
ゴキブリが住み着いてしまった以上、放っておくわけにはいきません。なんとかいなくなってもらいたいものです。ゴキブリを植木鉢から追い出すために役立つのは、やはり駆除剤でしょう。
駆除剤を使用するにも、直接薬剤を吹きかけて植物に害を与えるわけにはいきません。そこで、植木鉢やプランターに適した駆除剤が市販されています。
鉢まわり用の駆除剤を使う
市販されているゴキブリ駆除剤のなかには、植木鉢の下やプランターを住み家にさせないための置き型駆除剤があります。植木鉢などの前に置いておくだけで、ゴキブリを退治してくれるのです。
薬剤は容器に入っているため、小さなお子様のいるご家庭でも安心です。また、水に強い設計になっているので水やりや雨にあたっても効果が発揮されます。
卵を駆除する
駆除剤を食べてくれる成虫や幼虫は撃退できても、卵は駆除できていません。そのため、ゴキブリが卵を産みつけることの多い落ち葉のなかや植木鉢の裏側を洗浄する必要があります。
ゴキブリの卵は、熱湯をかけることで薬剤を使わず簡単に駆除することができます。熱湯をかけた卵はかえることはないのです。これでも心配な場合には、新しい土に変えてしまうという手段もあります。
アロマの「クローブ」を使う
グローブとは、インドネシアの植物です。グローブに含まれるオノゲノールという成分が、ゴキブリ駆除に効果を発揮してくれるのです。薬品を使用せずにゴキブリ対策をしたいという方には特におすすめです。
グローブは一般的にスパイスとして利用されることが多い植物です。香りが強くゴキブリ対策にも有効とされています。トレイなどに入れて置いておくだけで良いので簡単です。効果が続くのは1~2ヶ月程度なので、定期的に交換する必要があります。
駆除剤やアロマを利用して、すぐにでも嫌なゴキブリを撃退しましょう。
ゴキブリを植木鉢に近づけないための予防策
植木鉢からゴキブリを撃退してキレイな状態に戻ったら、もう二度とゴキブリを近づかせたくないものです。そのためには、どのような対策をすれば良いのでしょうか。
植木鉢をこまめに移動させる
ゴキブリを撃退しても、住み心地の良い植木鉢にはまたゴキブリがやってきてしまう可能性が高いです。このため植木鉢をこまめに移動させることをおすすめします。植木鉢のまわりが乾いた状態にして、ゴキブリが住みにくい環境を保ちましょう。
受け皿にたまった水はこまめに捨てる
水やりや雨水など、受け皿には水がたまっていることが多いです。ここに水を求めてゴキブリがやってきてしまう可能性が高いので、ゴキブリの水場になってしまわないよう受け皿にたまった水はこまめに捨てましょう。
プランタースタンドを使う
植木鉢を直にベランダなどに置いてしまうと、湿気やほこりなどがたまってしまいます。そうなると、ゴキブリにとって好条件の住み家となるのです。このため地面と植木鉢に隙間を作るよう、プランタースタンドを利用してみてはいかがでしょうか。
地面と植木鉢のあいだに空間ができることで、ゴキブリの好ましい場所ではなくなります。また、プランタースタンドにはデザイン性の高いもあるので、インテリアとしても楽しめるのです。
植木鉢の数はなるべく最低限に
これまでご紹介してきたように、植木鉢はゴキブリにとって好条件の住み家となってしまいます。放置している植木鉢などがある場合は片づけて、植木鉢の数は必要最小限にすることをおすすめします。
鉢にゴキブリの苦手なハーブを植える
人にとって、香りで癒しを与えてくれるハーブですが、実はゴキブリはその香りを嫌うのです。ゴキブリが寄り付かない環境を作るためにハーブは活躍してくれます。ですが、逆にゴキブリを引き寄せてしまうハーブもあるので注意が必要です。
ゴキブリの撃退に効果が高いとされているハーブはセリ科のセロリやクミン、キャラウェイです。ほかにもメイスやナツメグといったハーブには効果があるといわれています。キャラウェイの香りはゴキブリが特に嫌うためおすすめです。
逆にゴキブリが好んでしまう香りを持つハーブがユーカリやアニス、バニラビーンズなどです。このハーブを育てている場合は、ゴキブリの嫌うハーブも一緒に置いておくことをおすすめします。
ゴキブリが庭やベランダに侵入するのを防ぐには
ゴキブリは、退治してもまたどこからともなくやってきます。まわりの家や排水管などから私たちの住まいへ簡単に侵入してきてしまうのです。ゴキブリが庭やベランダから侵入しないよう、予防策をとりましょう。
庭にセロリやトウガラシなどを植える
先ほどご紹介したセロリのほかに、人にとっても刺激のあるトウガラシもまたゴキブリ予防に効果があるといわれています。ゴキブリが嫌う香りを持つセロリやトウガラシを庭やベランダに植えておけば、食料としても利用できて一石二鳥です。
排水管にネットをかける
集合住宅の場合、ほとんどのベランダには配水管が通っています。配水管はゴキブリにとって最適な移動経路なのです。排水管からの侵入を防ぐために、使い古しのストッキングをかぶせて水のみが流れるようにしておくこともゴキブリ対策として有効でしょう。
近隣からの被害があれば解決する
近隣のお宅や隣の部屋にゴキブリが住み着いている場合もあります。いくらゴキブリ対策をしても近隣に発生源があるとどうにもなりません。
マンションなどの集合住宅では、共用設備がゴキブリの発生源になっていることも多いため、近隣に発生源があると疑われる場合は管理会社などに相談して対策を打ってもらいましょう。
まとめ
冬が終わり、過ごしやすい季節になるとともにゴキブリは活動を始めます。きれいに手入れをした植木鉢にゴキブリの活動拠点を置かれてはたまりません。ゴキブリを発見してしまったら、すぐに追放して再来予防をしましょう。
ですが、自宅でゴキブリ対策をしたからといって安心できないことも事実なのです。ゴキブリ予防までしても侵入を防ぐことができない場合には、近隣対策なども万全に行うことをおすすめします。
人にとって不快なゴキブリにさよならをして、ガーデニングなど快適な生活を送りたいものです。