突然ですが、あなたはゴキブリをどのように退治していますか? ゴキブリは誰しもが悩まされる害虫です。冬が終わり暖かくなるとどこからともなく現れるゴキブリこそ、一番嫌いな害虫だという方も多いのではないでしょうか。
ゴキブリを見かけたら退治せずにはいられませんが、敵は素早い動きと並外れた生命力をもっています。殺虫剤をスプレーしたり新聞紙で叩き潰そうとしても、うまく駆除ができなかったなんて経験ありませんか?
もっと簡単にゴキブリを退治できないの?そうお思いの方もいらっしゃるでしょう。そんな声にお応えして、今回はゴキブリを簡単に退治することができる「とある日用品」について、たくさんのゴキブリ退治に有効な情報とともにご紹介いたします。
目次
ゴキブリに洗剤をかけると「窒息死」する
ゴキブリ退治に効果的なアイテム、それは私たちの生活の必需品である「洗剤」です。普段はお皿を洗ったり掃除に使ったりするものですが、どうして洗剤でゴキブリを退治することができるのでしょうか。まずは、そのメカニズムについてご説明します。
ゴキブリを洗剤で退治できる、その理由とは?
ゴキブリを洗剤で退治することができるその理由は、ゴキブリの体の仕組みに関係しています。ゴキブリの体には「気門」と呼ばれる穴が複数あいていて、その穴から空気を取り込み呼吸をおこなうのですが、その「気門」を洗剤で塞ぐことで窒息死させることができるのです。
「洗剤じゃなくても、水をかければ窒息させることができるんじゃない?」とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、水では窒息死させることはできません。ゴキブリの体は油で覆われているので、水をかけても油によって弾かれてしまいます。
洗剤であれば配合成分である「界面活性剤」の力によりゴキブリの体を覆う油を溶かすことができるので、ゴキブリの体を液体で覆うことに成功し窒息死させること可能なのです。
効果がある洗剤・効果がない洗剤
洗剤でゴキブリを退治することができる!と一言にいっても、どのような洗剤でもよいわけではありません。
洗剤でゴキブリを退治するには「界面活性剤」の力が必要です。界面活性剤の入った洗剤を使うことで、ゴキブリの体を覆う油を溶かすことができるのです。界面活性剤が入っていない「エコ洗剤」と呼ばれる類の洗剤では効果がありません。必ず「界面活性剤」の含まれた洗剤を使うようにしましょう。
また、ゴキブリ退治に洗剤を使うには素早く動くゴキブリに、洗剤を確実に命中させなければなりません。通常のドロッとした状態の洗剤では命中させるのは非常に困難です。ゴキブリへの命中率を考えると、泡で出てくるスプレータイプの洗剤を使ったほうがよいでしょう。
ゴキブリ退治に洗剤を使うメリット・デメリット
洗剤でのゴキブリ退治は、簡単に実行できそうだし効果的!よいことばかりに思えます。ですが、よい面があれば当然わるい面もあるもの。洗剤を使うメリットやデメリットについてもご説明いたします。
【メリット1】危険な成分が入っていない
小さなお子さんがいるご家庭や、室内でペットを飼われている方は、有害な成分が含まれる殺虫剤を部屋の中で噴射するのに抵抗があるのではないでしょうか?洗剤を使えば殺虫剤のような化学薬品に頼らなくてもゴキブリを退治することができます。比較的安全にゴキブリを退治できるのは大きなメリットですね。
【メリット2】身近にある
普段は家に虫が出ないから殺虫剤は持っていない!そんなご家庭でも、洗剤なら家に置いてあるのではないですか?
ゴキブリ退治のためにわざわざ殺虫剤を用意しなくても、もっと身近にあるもので手軽にゴキブリの駆除ができますよ。
【デメリット1】即死するわけではない
ゴキブリに洗剤をかけても、即死するわけではありません。少しずつ体の中の酸素が減ってゆき、死に至るのです。その間、およそ30秒から数分間といわれています。
また、洗剤をかけてすぐはゴキブリも必死に抵抗し動き回ります。動き回ったり、すぐに死ななかったりするのは嫌!そんな方は、ゴキブリの動きを凍らせて止めることのできるようなスプレータイプの殺虫剤を使ったほうがよいでしょう。
【デメリット2】絨毯やカーペットにシミが残る場合も
台所や床など、洗剤をかけてもすぐに拭き取れる場所であれば洗剤をスプレーするのも躊躇しなくてよいでしょう。ですが、もしゴキブリが現れた場所が絨毯やカーペットの上ならどうでしょうか?
絨毯やカーペットに洗剤がかかっては、洗剤の成分でシミをつくってしまうかもしれません。使える場所が限られてしまうのも、洗剤を使うデメリットのひとつです。
ゴキブリを身近なもので退治!洗剤以外で代用できるもの
ゴキブリ退治にイチオシな洗剤ですが、もし切らしていても大丈夫です。他にもこんな日用品でゴキブリを退治することができます。
アルコール
洗剤よりも殺傷力は弱いですが、アルコールでもゴキブリを退治することができます。ゴキブリ退治に使うアルコールは濃度50%以上のものを選んでください。市販されているアルコールスプレーを噴射するのも効果的です。
熱湯
熱湯はどんな殺虫剤よりも強く、ゴキブリを即死させることが可能です。熱湯をかけることでゴキブリの体温は一気に上昇し、体のあらゆる機能を停止させ死に至らせます。
ただ、素早く動き回るゴキブリに狙いを定めて熱湯をかけるのは至難の業です。壁や天井であれば、そもそも熱湯をかけることも難しいでしょう。火傷のリスクもあります。コストもかからず即効性の高い熱湯ですが、使える場所や状況が限られてしまうのがデメリットです。
掃除機
掃除機を使ってゴキブリを外に出してしまう方法もあります。まずは掃除機のヘッド部分を外して、ノズルの先端にネットをかぶせます。ネットは、台所の排水口用のものがおすすめです。かぶせたネットを輪ゴムなどで固定してからゴキブリを吸引してください。
ゴキブリを吸引できたらスイッチをオンにしたまま、ノズルの先端を家の外に出しましょう。その状態で掃除機をオフにすると、ポロッとゴキブリが落ちていきます。この方法ではゴキブリを退治することはできませんが、触ることなく家の外に追い出すことが可能です。
ドライヤー
ドライヤーも熱湯と原理は同じで、ゴキブリの体温を上昇させ体のあらゆる機能を停止させることができます。ただ、熱湯よりも温度が低いのでゴキブリが死に至るまで時間がかかるのが難点です。
火傷のリスクがないぶん、熱湯よりも安全性が高い方法となります。状況によって試してみましょう。
ゴキブリ退治の3つの注意点
ゴキブリ退治をする際にいくつか注意しておきたいことがあります。安全にゴキブリを退治するためにも、しっかり守ってくださいね。
素手で触らない
さまざまな菌やウイルスをもつゴキブリは、非常に不潔な虫として知られています。ゴキブリの糞に含まれる「サルモネラ菌」「赤痢(せきり)菌」「ピロリ菌」は、食中毒や発熱、血便などさまざまな症状を引き起こします。
もしゴキブリ退治の際にゴキブリに触れてしまったら、すぐに除菌・殺菌のできるハンドソープで手を洗いましょう。
アレルギーがある場合は近付かない
ゴキブリは、ダニと同じようにアレルギーを引き起こす原因になることもあります。近年ではゴキブリによるぜん息などの症例も増えているそうです。ゴキブリにアレルギーがある人は危険ですのでゴキブリには近づかず、他の人にゴキブリ退治を任せましょう。
一人暮らしなどで頼める人がいない場合は、ホウ酸団子などのゴキブリ用の毒エサを設置するなど、ゴキブリに近づかずに退治できる方法をとりましょう。
ゴキブリ退治後の処理もキッチリおこなう
ご説明したようにゴキブリは非常に不潔でさまざまな菌やウイルスをもっていますので、退治後の後処理が非常に重要です。以下の手順でキッチリと後処理をおこないましょう。
死体の状態を確認
ゴキブリは知能が高く、窮地に追い込まれると死んだフリをすることがあります。本当に死んでいるのか確認が必要です。
ツンツンとつついて確認するのは不安ですが、基本的に死んでいるゴキブリは仰向けになっています。体がうつ伏せなのか仰向けなのかで、ある程度ゴキブリの生死は判断することができます。それでも不安であれば、殺虫剤や洗剤を更に吹きかけましょう。
死体処理
ゴキブリの死体の処理は、ティッシュやガムテープでとったり、割りばしで掴んで捨てたり……とさまざまな方法があります。その際に気をつけてほしいのは、ゴキブリを密封した状態で捨てることです。
密封せずにゴミ箱に放置していると、他のゴキブリの餌となり更にゴキブリを増やしてしまうことになります。小さなビニール袋などに入れて、必ず口をしっかり縛りましょう。そのように密封した状態で捨てるようにしてください
後始末
ゴキブリを捨てて、これで一安心!……ではありません。その後の後始末も大切です。ゴキブリの特徴として、ゴキブリは危険を察知すると種の保存のため卵を切り離して守ろうとします。もし死んだゴキブリのお尻あたりに卵がついていなかったら、部屋の中に卵を落としている可能性があります。
ゴキブリの卵は薬のカプセルのような形で幅は1cmほど、色は黒色をしています。卵が落ちていないか、ゴキブリが通った道を探してみましょう。その際にはゴキブリの通り道をきれいに掃除しておくことも大切です。菌やウイルスをもつゴキブリにより、通り道は不衛生な状態になっています。アルコールなどで除菌してもよいですし、重曹を拭き掃除に使うのもおすすめです。
「ゴキブリが嫌がる家」にする方法
これまでゴキブリ退治の方法をご紹介してきましたが、そもそもゴキブリが家に出ることが問題なのではないでしょうか。「ゴキブリの嫌がる家」づくりをして、ゴキブリを来させない、増やさせない家にしましょう。
食品カスを放置しない
ゴキブリを見かける場所は、台所であることが多いのではないでしょうか?それもそのはず、台所にはゴキブリが餌とするものが豊富にあるのです。
三角コーナーの残飯もそうですし、洗わずに放置してある食器類もそうです。これらを放置しておくことで、餌を求めたゴキブリが集まってきます。汚れた食器や残飯は放置せず、すぐに片付けるように心がけましょう。
キッチンの床や冷蔵庫の下などに気付かず落としている調理クズも、同様にゴキブリの餌です。こまめに床掃除をするなどして対策してください。アロマを利用する
玄関や窓など、ゴキブリが侵入しやすい場所にはゴキブリの嫌うミントやハッカのアロマオイルを香らせてみましょう。ゴキブリ対策になるだけではなく、よい香りでリフレッシュ効果もあります。
広い範囲でアロマオイルを香らせたい場合は、アロマオイルを水で希釈してスプレーボトルに入れて空気中に吹きかけましょう。
侵入経路に対策をする
ゴキブリは玄関やベランダ、窓や排水口などさまざまな経路から侵入します。ゴキブリの侵入経路に対策をすることで、侵入の機会を減らすことができるかもしれません。
玄関にはアロマオイルを香らせるだけではなく、撒き餌型の殺虫剤をおいてみましょう。また、ゴキブリはしっかり閉まっている窓であっても、わずかな隙間をぬって侵入してきます。隙間を徹底的に埋める「隙間防止テープ」を貼ることをオススメします。
排水口も同様にゴキブリの侵入口となっています。排水口用の隙間防止テープで隙間を埋めましょう。これらの隙間防止テープはインターネット通販やホームセンターでの購入が可能です。
ダンボールを置かない
ダンボールもゴキブリの侵入経路のひとつです。ダンボールの隙間の中にゴキブリの卵がくっついて、知らず知らずのうちに家の中に持ち込んでしまっていることもあるのです。そのダンボールは侵入経路となるだけではなく、ゴキブリの絶好の住み家ともなります。
そして驚くことに、ゴキブリはダンボールまでも餌とします。ゴキブリは塩と柑橘系のフルーツ以外であれば餌として食べてしまうそうですよ。ゴキブリ対策の大敵となるダンボールは、家の中に置かずに早めに処分するように心がけましょう。
ゴキブリが気持ち悪い!業者に依頼するのがオススメ
ゴキブリ退治の方法はわかったけど、気持ち悪くてゴキブリに近づきたくない!自分では怖くて退治できない!そんな方も多いのではないでしょうか。
ゴキブリを放置しておくと大変
いくらゴキブリが怖くて退治できないからといっても、ゴキブリを放置しておくと大変です。退治せず放置しておくと、大切な我が家がゴキブリの住み家にされてしまいます。
「ゴキブリを1匹見かけたなら、すでに家の中には100匹のゴキブリがいる」そういわれるほどにゴキブリの繁殖力は高いのです。非常に不衛生な虫が100匹も我が家に!そう考えると、衛生的にも大問題です。
ゴキブリを家の中で見かけたけど退治できない!そんな方は、ゴキブリを退治・駆除してくれる業者に相談してみましょう。
業者に依頼してコスパよく駆除!
ゴキブリの退治・駆除を業者に依頼する大きなメリットは、費用対効果が高いことです。これまでは、さまざまなゴキブリ対策グッズを買い込んでは有効期間が切れて再度購入……そんな繰り返しだったのではないですか?
これではゴキブリとの追いかけっこはいつまでたっても終わりません。一度業者に依頼することで今いるゴキブリの駆除だけでなく巣や卵の駆除、そして今後入ってくるかもしれないゴキブリへの対策までもおこなってもらえるのです。
対策グッズを買い続けることもなく一度の出費でゴキブリ対策から解放されると思えば、業者に依頼するのは非常にコストパフォーマンスがよいといえます。ゴキブリ退治がご自身の手に負えないようなら、まずは業者に相談してみましょう。
まとめ
今回はゴキブリ退治に洗剤が使える理由や、そのメリット・デメリットを中心に、ゴキブリ退治に関する有効な情報をご紹介いたしました。メインテーマとしてご紹介した洗剤を使う方法以外にも、アルコールや熱湯などさまざまな日用品がゴキブリ退治に有効でしたね。
ゴキブリを簡単で手軽に退治できるのはもちろん嬉しいですが、そもそもゴキブリが来ない家であることが一番望ましいですよね。台所を清潔に保って、ゴキブリの侵入対策をしながらゴキブリが嫌がる家づくりを心がけましょう。
自分でゴキブリを退治できない、またゴキブリの嫌がる家づくりが難しい、そんな方はゴキブリの駆除や対策を業者に相談することをおすすめします。プロの力を借りながらしっかりとゴキブリ対策をして、ゴキブリに悩まされる日々から解放されましょう。